Symfonyの機能を使ったカスタマイズ

概要

EC-CUBEは、SymfonyやDoctrineをベースに開発されています。 そのため、SymfonyやDoctrineが提供している拡張機構を利用することができます。

ここでは、代表的な拡張機構とその実装方法を紹介します。

Symfony Event

Symfonyのイベントシステムを利用することができます。

hello worldを表示するイベントリスナーを作成する

app/Customize/EventListener配下ににHelloListener.phpを作成します。

<?php

namespace Customize\EventListener;

use Symfony\Component\EventDispatcher\EventSubscriberInterface;
use Symfony\Component\HttpKernel\Event\FilterResponseEvent;
use Symfony\Component\HttpKernel\KernelEvents;

class HelloListener implements EventSubscriberInterface
{
    public function onResponse(FilterResponseEvent $event)
    {
        echo 'hello world';
    }

    public static function getSubscribedEvents()
    {
        return [
            KernelEvents::RESPONSE => 'onResponse',
        ];
    }
}

作成後、画面を表示(どのページでも表示されます)し、hello worldが表示されていれば成功です。

表示されない場合は、bin/console cache:clear --no-warmupでキャッシュを削除してください。 また、bin/console debug:event-dispatcherで登録されているイベントリスナーを確認できます。

イベントに関する詳細は以下を参照してください。

Command

bin/consoleから実行できるコンソールコマンドを作成することが出来ます。

hello worldを表示するコマンドを作成する

app/Customize/Command配下にHelloCommand.phpを作成します。

<?php

namespace Customize\Command;

use Symfony\Component\Console\Command\Command;
use Symfony\Component\Console\Input\InputInterface;
use Symfony\Component\Console\Output\OutputInterface;
use Symfony\Component\Console\Style\SymfonyStyle;

class HelloCommand extends Command
{
    // コマンド名
    protected static $defaultName = 'acme:hello';

    protected function execute(InputInterface $input, OutputInterface $output)
    {
        $io = new SymfonyStyle($input, $output);

        // hello worldを表示
        $io->success('hello world');
    }
}
  • $defaultNameはコマンド名を表します。
  • $io->success('hello world')で、hello worldを表示します。

作成後、bin/consoleで実行することができます。


$ bin/console acme:hello

 [OK] hello world

※ コマンドが認識されない場合は、bin/console cache:clear --no-warmupでキャッシュを削除してください。

Commandに関する詳細は以下を参照してください。

Doctrine Event

Doctrineのイベントシステムを利用することができます。

ショップ名にようこそを付与するイベントリスナーを作成する

app/Customize/Doctrine/EventSubscriber配下にHelloEventSubscriber.phpを作成します。

<?php

namespace Customize\Doctrine\EventSubscriber;

use Doctrine\Common\EventSubscriber;
use Doctrine\Common\Persistence\Event\LifecycleEventArgs;
use Doctrine\ORM\Events;
use Eccube\Entity\BaseInfo;

class HelloEventSubscriber implements EventSubscriber
{
    public function getSubscribedEvents()
    {
        return [Events::postLoad];
    }

    public function postLoad(LifecycleEventArgs $args)
    {
        $entity = $args->getObject();
        if ($entity instanceof BaseInfo) {
            $shopName = $entity->getShopName();
            $shopName = 'ようこそ '.$shopName.' へ';
            $entity->setShopName($shopName);
        }
    }
}

作成後、トップページを開き、ようこそ [ショップ名] へが表示されていれば成功です。

表示されない場合は、bin/console cache:clear --no-warmupでキャッシュを削除してください。

イベントに関する詳細は以下を参照してください。

Doctrine Event Listeners and Subscribersでは、services.yamlでの設定方法が記載されていますが、EC-CUBEはDoctrineのイベントリスナーをコンテナへ自動登録します。そのため、services.yamlでの設定は不要です。

SymfonyのBundleを利用する

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